こぺんはーげん将軍の旅日記

陸マイラーの旅日記を中心に備忘録なども

長江クルーズ(三峡下り)は楽しいだけでなく、学べることも多いinterestingな旅

GWの中国旅行のハイライトは重慶から長江を下る三峡下りでした。

ここでしか見られない景色がたくさんあり、他に興味深い出来事もあり楽しい旅でした。

三峡下りを体験して感じたのは、楽しい旅であるとともに学ぶことの多い旅でした。特に中高生の頃にこの旅をしていると感じること・考えることが多かっただろうと思います。具体的には下記ですね。

  • 寄付を頼み込む障碍者
  • 観光船を狙って果物や合羽を売りに来る人達
  • 三峡ダム建設によって故郷が沈んだ人達の声
  • 褶曲山地とその断層を見ることができる
  • 三峡ダムの閘門を見ることができる

 

 

旅のスタートは重慶の朝天門埠頭から

なぜ長江を下るツアーの出発点が重慶かというと、大型船が上ってこれるのが重慶あたりまでだからです。相当上流なんですけどね。

長江を下るツアーはいろんな日程のものがあります。

3泊4日で宜昌まで、7泊8日で上海まで、などなど

私が選択したのは3泊4日で宜昌(yi chang)までのツアーです。

3泊4日ツアーの残念な点は赤壁を見れないことですね。

 

朝天門の位置は以下の地図と記事を参照。

 

 

www.trip-diary-g-copenhagen.work

 

 

私が乗ったのはビクトリアシリーズの船です。5つ星の船のなかでは結構古い船です。

5階建て、全長100m超、高さ16m超の船です。

ちなみに、対岸の崖は船との比較からすると30mはありそうです。地形的に河岸段丘だというのもこの写真からわかります。

参加者は半分以上が外国人(日本人は自分1人)、欧米からが多かったです。アメリカ、オーストラリア、ドイツ、フランス、イタリア、インドネシアなど。

ビクトリアアンナ

 船まで結構な距離があります。

浮き桟橋


船内は5つ星キャビンも納得の内装

左の写真は2階のエントランスです。5階には小さいながらもジムがありましたし、バーは結構広かったです。バーでショーもやっており、ダンスホールのようなスペースがありました。

船内01
船内02

 

船内バー

階段踊り場

スタンダードの船室はビジネスホテルの客室レベル

実は、チェックインの時に「500元でアップグレードできるで?今のままやと1階のキャビンでエンジン音とかうるさいで?」と言われたのでアップグレードしました。3泊しますからね。

1部屋に2本の水が毎日補充され、タオル類も毎日交換、風呂には備え付けのボディーソープとシャンプーがありました。日本人が求める最低限のサービスは確保されていました。水場の清掃が甘かったですが、中国ですし、そこまで求めるなら5つ星の中でも高級な船を予約しないといけないのだと思います。

ちなみに、1人参加だったので中国人との相部屋でした。

客室01
客室02

 

客室03
客室04

 

観光下船の際に他の船を通って下船することがありましたが、そちらはもっと内装が新しく豪華でした。予算も鑑みて船を決めましたが、予算に余裕があればグレードを上げた方がいいかもしれません。

 

船内の食事は中華料理がメイン

日本人なら食事で困り果てることはなさそう

船内の食事は中華料理をメインに洋食が少し混じるようなバイキングでした。中華料理は見慣れた料理でも味付けが独特な場合もあり、特に欧米からの旅行客の中には食事に苦しんでる人がいました。

日本人の私にもちょっと合わないな、という料理があったのは事実です。とはいえ、全般的にそこそこおいしく食べられたので、食事の心配は不要だと思います。

船内の食事01
船内の食事02
船内の食事03
船内の食事04
船内の食事05
船内の食事06

 

食事で外れを引かないコツ

シンプルなハムやサラミなんかは安牌だと思うでしょう?

逆なんです。

シンプルな料理ほど中国独特の香辛料や調味料の風味がきつくて食べられないケースが多いんです。調理の手が込んでいたり、脂っこそうな料理を食べてみると案外おいしいというケースが多いです。

覚えておきましょう。

 

大まかなスケジュール

3泊4日で、初日の夕食以外は食事つきです。

観光にオプションツアーが3つあり、それぞれ300元、2つまたは3つまとめて購入すると割引がありましたが、丰都ゴーストタウンはクオリティが低い、船エレベーターは魅力を感じず、結局は白帝城だけ購入しました。

ちなみに参加者が少ないと開催されません。

1日目

  • チェックイン
  • 夕食(有料)
  • 重慶の夜景観賞

夕食には回鍋肉を食べましたが、800円くらいでした。かなりボリューミーで食べきれないくらいでした。

1日目の夕食に回鍋肉

 

2日目

  • 朝食
  • ウェルカムパーティー
  • 丰都(Feng du)観光
    ※オプションでゴーストタウン観光
  • 夕食
  • ショー

3日目

  • 朝食
  • 瞿塘峡観光
    ※オプションで白帝城観光
  • 昼食
  • 巫峡通過
  • 神女渓観光
  • 巫峡~西陵峡通過
  • お別れパーティー

4日目

  • 西陵峡通過
  • 朝食
  • 三峡ダム観光
    ※オプションで船に乗ったままエレベーターでダムを下りられる

三峡下り1日目

重慶の夜景がきれい

朝天門や他の船のライトアップがきれいですが、ビルも負けていません。

成都重慶もそうでしたが、夜になるとフロアのライトの多くが消えます。日本と違って夜遅くまでの労働が少ないのでしょう(願望込み)。そのせいか、ライトを使った宣伝も見られます。下写真の右側にも少し見えていますね。

重慶夜景1

 

建物全体に広告を流しているような建物もありました。

重慶夜景3

この建物は建物全体をスクリーンにして動画を流していました。(壁面が液晶なのかプロジェクションマッピングなのかわかりませんが)

重慶夜景4
重慶夜景5
重慶夜景6

 

この橋を超えると徐々に都会から遠ざかっていきました。

重慶夜景7

重慶夜景8

 

2日目

ウェルカムパーティーは寝過ごして行けず……

何してんだよ……としか言えません。

 

丰都(Feng du)観光では道教の寺院観光がメイン(オプションツアー参加せず)

船を降りてバスに乗って観光地まで移動します。

丰都01

 

下船すると中国の洗礼が待っていた

下船すると、小さな琵琶をかごに入れて売りに来ている人や雨合羽を売りに来ている人、寄付を求める身体障碍者が待ち構えていました。

これは帰りにバスを降りてから船を乗るまでにもおり、この観光の間だけで10人はいました。ただ、妙に小綺麗な人もいたので、結構食べていけてそうな人もいました。

 

バスを降りると寺院の中をエレベーターで移動

作られた観光地の匂いがしますね……。

丰都02
丰都03
丰都04

 

エレベーターで上がるとまた像がありました。

丰都05
丰都06

 

ここを出ると広場のようになっています。なぜか床にブルーシート。本堂?の中に仏像があります。

丰都07
丰都08
丰都09
丰都10



本堂?のようなところを見た後はさらにバスで上へ登り、上から順番に観光して歩いて降りる

まあ、こんなところ歩いて登れなんて時間も体力ももっていかれますからね。

一番上まで行ったら歩いて降りてきます。希望すればバスで降りられますが。

丰都11

一番上でまた寺院の観光です。

玉皇という皇帝が崩御したことを偲んで建設されたそうです。

丰都13

丰都14
丰都15



別の建物の中には衝撃的な像がありました。

甲子太歳金辨大将軍のことなのかな?詳細をガイドに聞いてみましたがあまり理解できませんでした……。英語力不足が恨めしいです。

丰都16

 

寺院を見た後は階段を下りていきます。階段までの道のりに、カップルが通るとずっと一緒にいられるとかそんな感じのスポットとでかい顔があります。

あー、一緒にくぐってくれる人いたらなあ……

丰都18

 

オプションツアーに申し込んでいれば、この顔(写左真は顔の裏側。オプションツアーなしだと顔を撮影できる位置を通らない)から反対側に降りて行ってゴーストタウン観光です。地獄を表現した像が多数あるそうですが、クオリティがとても低いらしくパスしました。右写真は顔裏側から降りていく方向を見た図。

丰都19
丰都20

 

ところどころ、造花が使われているのですが、「さすが偽物大国中国」ではなく、もしかしたら合理的に考えて造花を使っているのではないかと感じました。現地に行ったからこそ感じたのでしょうが、展示に悪意が感じられないのです。

どれも、雰囲気や景観が良くなっているんです。ただ、時期がおかしいので近づいて確認すると造花だとわかります。時期を問わず楽しめて維持管理が楽、と考えると合理的ではあるんです。それが広く認められるかというと難しいと思いますが、「偽物大国」という一面があるのは事実ですが、ここに関しては造花を使用する意思・目的を感じました。

 

夜景は初日だけではない

橋や道路の明かりですが、この明かりの色が定時間ごとに変化していて楽しめました。

基本的に食事の時間などは船が泊りますが、夜の間は船が動くので都市部を通過するときは夜景が楽しめます。(この夜景は田舎でしたけどね)

2日目夜景1
2日目夜景2



長江に関する講義

2日目の夜は長江に関する講義がありました。

長江流域はやっぱり豊かであることと、輸送でも大きな役割を担っていることがわかります。

  • 長江流域に4億5千万人が居住
  • 内陸輸送の60%が長江上の輸送
  • 長江流域の農作物収穫量は中国全土の50%

長江講義

3日目

3日目がこのツアーのハイライトと言っても過言ではありません。

瞿塘峡(Qutang xia, Qutang Gorge)観光と白帝城観光

オプションツアーに申し込んで白帝城観光を付けました。

ここでも船を降りてからバスに乗って移動します。バスを降りてすぐに中国らしい景観が出迎えてくれます。

ここからはガイドの案内となります。現地、瞿塘峡出身の女性でした。英語での解説となります。

白帝城01

 

この橋を渡って白帝城に向かいます。

白帝城はもともと、半島でしたが、三峡ダムによる水位上昇により島になってしまったのです。

 

白帝城02

橋を渡り始めて右手に見えるこのステージは夜に水上ショーを行うステージらしいです。大河だからこそこんなものを川に浮かべられるわけですが、スケールが違いますね。まだ上~中流部ですよ?

白帝城03

 

三峡ダム建設に対する現地住民の不満

橋の中には過去(三峡ダム建設前)の瞿塘峡や白帝城、周辺集落の写真が展示されています。ガイドさんがここで写真の解説をしてくれます。その中で「これが元々の私たちの集落。いまは沈んでより上に集落を再建しました。今あちらに見える集落です。」などと説明してくれます。三峡ダムに対する不満に溢れた解説です。おそらく、ガイドの仕事などを現地出身者に優先的に割り当てるなどを三峡ダム建設の説得材料の1つとしたのでしょう。不満は全く消えていないようですが。

白帝城04


白帝城へ向かうために軽登山

橋を渡り終えると広場に諸葛孔明の像があります。孔明は日本だけでなく、中国でも人気です。

白帝城06

 

そして、白帝城にたどり着くためには急な階段を上る必要があります。ここで気づきましたが、ほかのツアー客も同じガイドさんのグループに入ってました。近畿日本ツーリズムのツアーで来ている日本人で上海まで行くコースのようでした。

結構急な階段のため、籠に乗せて運ぶ商売をやっていますが、かなり高いです。誰も利用していませんでしたが、籠の数が多かったのでそれなりに利用者がいるのでしょうね。

白帝城09
白帝城10

 

白帝城はもともと白帝という皇帝の廟だが、三国志人気ゆえか劉備孔明推し

入口の門にも「白帝廟」と書いてあります。中の展示が三国志ばかりなので白帝が少し気の毒です。

白帝城11
白帝城12

 

ちなみに後ろはこんな景色です。

白帝城13

中に入ると左右に鶴や龍の像があります。(右の写真は門の内側)

白帝城14
白帝城15
白帝城16

 

本堂に入ります。入口の装飾も風情があります。

白帝城17
白帝城18

白帝城の解説は中国語、英語、日本語です。日本人が多いのでしょうか?あんまりレビュー見かけないですけどね。

白帝城19


武将庵です。武将の銅像が並んでいますが、時間の都合であまり見られませんでした。

白帝城20

下の写真の像は左から順番に劉備孔明張飛関羽です。ここからは三国志の展示ばかりです。

白帝城21
白帝城22
白帝城23

この塔では占星術とかをやってたそうです。

白帝城24

さて、この塔の反対側では劉備の最期の場面の展示です。

白帝城25

白帝城26




この後は奥に進んで山を下りていきます。

この建物の中にも三峡ダム建設前の集落の写真がありました。

白帝城25

白帝城26

リメンバー三峡ダムの執念を感じます。

少し降りたところに中国で有名な絵や詩の版画売店があり、東屋で休憩+買い物タイムです。欧米からの旅行客がバレンで版画体験をやらせてもらっていました。日本人は小学校でやりますよね?(世代がばれる?)

白帝城27
白帝城28

 

懸棺の風習

このあとは博物館に入ります。瞿塘峡周辺の少数民族の文化の博物館です。主に懸棺の展示です。この地域は長江と山の境目が断崖絶壁になっています。その断崖絶壁に岩棚や洞窟などがあり、そこに棺を置く風習です。

白帝城29

白帝城30

これがその解説図(模式図)です。

白帝城31
手ぶらであっても断崖に上るのは困難を極めるはずなのに、棺を運ぶとなると想像を絶します。

最近はほとんどされていないようですが。

 

ここまで下りてきてようやく瞿塘峡とご対面

下の写真がすべてです。凄まじい断崖絶壁です。船や建造物の対比からもわかりますが数百mありそうです。そして、その上に集落らしきものがあるのが衝撃です。

瞿塘峡01

ガイドさんがすかさず10元札を出してくれました。ここの景色は10元札に載っています。

瞿塘峡02

この後、船からさっきの景色を見るとますますその高さに驚きます。

瞿塘峡05


瞿塘峡では衝撃を受けた後は巫峡でまた衝撃を受けることになります。





美しい巫峡を通り抜ける

美しい断層です。

両側にこのような断層が表れ始めると巫峡です。

皆さんお気づきでしょうがこれは褶曲山脈の地層面です。

褶曲山脈のわかりやすい例は日本列島やヒマラヤ山脈などのプレートの衝突によって盛り上がってできた山脈ですね。四川盆地周辺もプレートの衝突などがあります。四川地方は定期的に大きな地震があるのはそのためです。

※最近は三峡ダムに貯まった水の重さで地震が誘発されてる説もあるようですが。

こんなにわかりやすい褶曲山脈の地層が見られるので中高生には勉強になると思います。「褶曲って学校で習ったでしょ?これがそうやで」なんてお子さんに言える親はかっこいいですよね。

巫峡01

巫峡02

巫峡07



この辺りは最大で水面から山頂まで1000m以上の高低差があります。もうわけがわかりませんね。こんな景色が見られるのは中国くらいではないでしょうか。

 

よくテレビで断崖絶壁を上るヤギの映像がありますよね。

巫峡でもこれが見られます。こんなん初めて見ました。ちなみに、"家畜"だそうです。この辺りで暮らしている人たちがいるわけです。すごいですよね。船からもちょくちょく集落や家が見えますからね。そういったところに住む人達の家畜なんでしょう。

巫峡04


さて、巫峡をしばらく進むと神女渓に到着します。

巫峡十二峰の一つである神女峰(下写真)にたどり着くと、船が泊り、神女渓の観光のため、小舟に乗り換えます。

巫峡08

神女渓の観光

神女渓は狭いため、小舟に乗り換えて観光に行きます。これも三峡ダムによって水位が上がって奥まで観光できるようになりました。三峡ダムによる水位上昇によって多くの名所や文化財、集落が水没した一方で新たな観光地ができ、電力が確保できている。他にもいろいろな問題があるようですが……。功罪あるようですが、長期視点だとどうなるのでしょうね。

ここでもガイドは地元出身の女性で英語での解説です。このガイドからも三峡ダムによって水位が上がって……という解説がありました。当然ですが、いろいろなところで不満が生まれています。

神女渓01

ここもやはり、素晴らしい景色です。

神女渓04

神女渓06

この写真にある岩棚に懸棺があるようです。(写真ではわかりませんね)

神女渓08

この道、水位が少し下がる時期には実際に地元民が使っているそうです。

神女渓09

一番奥まで行くと、なぜか中国語の歌謡ショーが始まり、ダンスが始まります。

神女渓10

旅行者が集まるのを待つ間に周囲の景色の写真を撮りましたが素晴らしい景色です。
鳥の鳴き声も聞こえ、大自然!という雰囲気です。

神女渓12

戻る間にガイドの方と少し話しましたが、彼女も日本のピンクの花が好きだと言っていました。名前が思い出せないようで、「桜花(インフア)」?と聞くとそれだ!となり、ちょっと仲良くなれました。簡単な中国語を勉強しておくとちょっと楽しくなれます。
英語をまだまだ勉強したいが、仕事が過酷で朝早く、夜遅いためなかなか時間が取れないと言っていました。日本の社畜とそこまで変わらない労働時間でした。過酷です。

 

巫峡~西陵峡(Xi ling xia, Xiling gorge)の通過はガイドの解説がないが、屋上に出ると大自然と一体になったように感じられておすすめ

神女渓を過ぎると、巫峡~西陵渓を通過します。明確な区切りや解説がないので今どっちなのかわかりにくいのが難点ですが、観光が一段落した後なので船の屋上に来る人も少なく、屋上に来ると大自然と一体に慣れたような感覚になれます。

鳥の声なども大きく聞こえ、秘境に来ている実感がわきます。

巫峡21
巫峡22
巫峡23
巫峡24


夕暮れもとても美しい景色でした。
巫峡25




お別れパーティーは豪華な晩餐

最後の夕食はお別れパーティーを兼ねており、バイキング形式ではなく、中華料理のコース形式でした。シャンパン(スパークリングワインかもしれませんが)で乾杯し、まずは前菜料理をいただきます。

お別れパーティー01

その後も中華料理が次々と運ばれ、食べきれない程の量が振舞われます。中国式なんでしょうかね?

鶏肉、豚肉、牛肉、魚、エビ、ありとあらゆる素材の料理が運ばれ、最後にはデザートにケーキ(ぶれた写真しかない……)です。あまりにもバンバン料理が来るので食べながらすべての料理の写真を撮れませんでした。

お別れパーティー02
お別れパーティー03
お別れパーティー04
お別れパーティー05
お別れパーティー06


3日目の夜は盛大なショーが行われる

常に客を楽しませようというおもてなしの一環でしょう。2時間くらいだったかな?

長時間にわたっていろんなショーが行われます。成都の伝統技能の仮面ショーもありました。(写真が撮れていないものも多い……)

ここですごいなあと思うのは、ショーに出ているのは船員なのです。フロントやレストランで見た船員がショーに出ているのです。さらに言えば、重慶→宜昌(下り)で3泊4日、宜昌→重慶(上り)で4泊5日のツアーが組まれています。1週間働き詰めでショーの練習の時間はほとんどないはずなんですよ……。

現に船長(女性)が半年働いて半年休みなので子供に顔を覚えてもらえない、と言っていました。

ショー01
ショー02

 

ちなみに、乗客がショーに出たりもしていました。
中国人の女性が歌を歌ったり、オーストラリア人の男性がギター?の弾き語りをしたり、中国人の男の子が歌を歌ったり、なかなか盛り上がりました。

 

4日目

下船して三峡ダム観光

まずは下船

朝起きるともう、下船場所に到着しており、朝食を食べてから下船します。大きな荷物は運んでもらうこともできます。有料ですが、その方が楽です。三峡ダム観光の後でバスセンターまで移動し、そこで荷物を受け取ります。30元(500円くらい)くらいだったかな?

下船後はロープウェイで上まで上がれますが、混んでいたので私は歩いて上がりました。

下船01
下船02

下船03

バスで三峡ダムへ移動する間にも見所あり!

その後、バスに乗って三峡ダムに向かいます。送電線がダムの下部の方へ伸びていることからもわかりますが、このダムは水を吐き出すダム下部に発電機があります。

黒部ダムなんかはダムよりも下流発電所を設けることで水の落ちる高さを確保して発電量を大きくしています。

三峡ダム01

 

三峡ダムも船が通れるように閘門があります。日本にも結構ありますが、有名なところではパナマ運河などですね。三峡ダムの閘門は階段式閘門が並列しているかなり大規模なものです。興奮しますね!

三峡ダム04

 

この後、もっと閘門がよく見えるところを通ります。バスが閘門の目の前で減速してくれます。最高の気遣いですね。

三峡ダム05
三峡ダム06

※閘門についてはWikipediaをご覧ください

ja.wikipedia.org

バスを降りるといよいよ三峡ダムの見学

まずは博物館へ

まずは博物館のようなところを観光します。三峡ダムの模型くらいしか見所がありません。お土産に三峡をわかりやすく解説した本などがありましたが、結構高額だったので買いませんでした。どうも店員も売る気があまりないような雰囲気の人もいましたが、あまり売れてませんでした。

左の写真中央に5段式の閘門が見えます。そのすぐ左に下流からダムへ向かう細い水路がありますが、この水路とダムのぶつかるところに船舶用エレベーターがあります(オプションツアーになってました)。

三峡ダム07
三峡ダム08

 

いよいよ三峡ダム・閘門を直に見学です

閘門を上から見ることができます。しばらく見ていると、船が閘門を通って次の閘室へ進む様子も見ることができます。1万トン級の大型船舶が閘門進む様子を間近で見られる場所は限られます。日本から最も見に行きやすいのは三峡ダムでしょう。

三峡ダム10
三峡ダム11
三峡ダム12
三峡ダム13

 

他にもダムの真上からダム湖を望めます。

三峡ダム14

 

ここまで見学したら、再びバスに乗り込み、バスセンターで下車して預けたスーツケースを受け取ると三峡下りツアーが終了します。



まとめ

  • 長江クルーズは重慶からスタート
  • 5つ星船に乗ろう
    予算があれば5つ星の中でも高級な方が船内がきれい
  • 重慶の夜景、道教の寺院、三峡(瞿塘峡、巫峡、西陵峡)、神女渓、三峡ダムと見所たくさん
  • 褶曲山地や閘門など、学校で学んだことを自分の目で見ることができる
  • 三峡ダムの功罪、特に故郷が沈んだ人の声に直に触れられる